



カンボジア大紀行
1996

さて、今回はホームステイ先の様子や村の他の場所の探検です・・・が、これを書いているうちにクメール語(カンボジア語)のことを書かないと説明がつかないことが増えてきたので、ちょっとクメール語のことを勉強しましょう。
わーるどデータファイル4『クメール語』
クメール語(クメールご)は、オーストロアジア語族のモン・クメール語派に属する言語。カンボジア語とも呼ばれる。カンボジアでは、全人口の約9割を占めるクメール人(約1400万人)が話し、カンボジアの国語および公用語となっている。さらに、隣国タイ、ベトナム、ラオスのカンボジアとの国境に近い地域にも母語とする人々(約200万人)が住む。
孤立語であり、活用・曲用・格変化といった語形変化は全くせず、文法関係は語順によって示される。
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主語 - 動詞 - 目的語
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被修飾語 - 修飾語
単語は、単音節語または二音節語。クメール文化はインドの文化から大きな影響を受けているため、サンスクリットやパーリ語からの借用語が非常に多い。また、日常語においては、中国語、タイ語、ラーオ語からの借用語も多い。
記述には、南インドから伝わった文字を改良したクメール文字(表音文字)を使用する。横書きで、左から右へ書き、各単語間の分かち書きをしない。
主な子音33字を以下に示す。子音字はa系(赤)とo系(青)の2系統に分かれる。
代表的なクメール語の言葉を書いてみますと、
こんにちは。
ជម្រាបសួរ។ / Cộmríâp súô. (チョムリアップ・スオ)
さようなら。
ជម្រាបលា។ / Cộmríâp líâ. (チョムリアップ・リーア)
私の名前は____です。
ខ្ញុំឈ្មោះ____។ / Khnhôm chmọh _____. (クニョム・チュモッホ・____)
はい。
男性の場合
បាទ។ / Baat. (バーッ)
女性の場合
ចាហ។ / Caah. (チャー)
日本語を話せますか。
... (ネアック・ニジェイ・ピアサー・チャポン・テー)
また、私が子供たちに毎日のように教えられた数字。
〇 (0) ... (ソーン) 一 (1) ... (ムオイ) 二 (2) ... (ピー)
三 (3) ... (バイ) 四 (4) ... (ブオン) 五 (5) ... (プラム)
六 (6) ... (プラムムオイ) 七 (7) ... (プラムピー) 八 (8) ... (プラムバイ)
九 (9) ... (プラムブオン) 十 (10) ... (ドップ) 十一 (11) ... (ドップムオイ)
十二 (12) ... (ドッピー) 十三 (13) ... (ドップバイ) 十四 (14) ... (ドップブオン)
十五 (15) ... (ドッププラム) 十六 (16) ... (ドッププラムムオイ)
十七 (17) ... (ドッププラムピー) 十八 (18) ... (ドッププラムバイ)
十九 (19) ... (ドッププラムブオン) 二十 (20) ... (モペイ)
・・・簡単に言えば、0~5まで覚えると、6は5+1、7は5+2、12は10+2、18は10+5+2という風な感じで発音します。フランス語と同じ。
単語をちょっと書いてみますと、
日本(チャポン→フランス語でも言います。とても言いやすい)
カンボジア(クマエ→頻繁に聞く)
フランス(バロン→元々フランスの植民地だったので結構使います)
イギリス・英語(アングレ→英語の会話をするときによく使います)
暑い(クダウ→とにかく暑い国なのですぐ覚える)

①ホームステイ先。この家はかなり立派。
形は違えど、カンボジアはこーいう高床式の家が多い。
左の写真は今回ホームステイをした家です。日本的には大したことないかもしれないですが、高床式の家がほかの家に比べて圧倒的に高いし、他の家にはないドアがついているし、現地の人から見れば『お屋敷』かも。
ただ『お屋敷』の割に、現地の人はだれでも自由に出入りしていてまるで交流施設のようです。
日本でこんな風に人の家にポンポン上がったら不法侵入で捕まりそうですが・・・。カンボジアはこれが普通♪
さて、あちこちの家に行ってみましょう。ホームステイ先の家の場合、こちらは個室というようなものはなく、1つの大空間といった感じです。けど、年上の人(この家では祖父&祖母)にはやっぱり敬意を表する風習はあるようで、祖父&祖母のベッド(ベッドなんて他の家にはないと思いますが・・・)はカーテンでほかの空間と区切られていて、プライベートを大事にしている様子でした。けど、他の日とベッドはそうではなかったので、年上は大事にされているんだな~って感じでしたね。
ちなみに、これはどこの家でもそうですが、家の床は板ではなくて『竹』です。竹をたくさんつなげて床として使っているわけです。フローリングとか畳に慣れていると最初はびっくりしますが、少しすれば慣れます♪
実は高床式だと下から風がスースー通り抜けて、朝は結構寒かったり、床下から日が差して、目が覚めたりします。

②ホームステイ先。ばーちゃんと娘さん。どこの家もそうだが、写真が多く飾られている(アイドルの写真?)。

またまた、ホームステイ先の話。カンボジアの家はどこもそうですが、この家もとにかくいろいろな人がやってきます・・・。
ちなみに椅子というのはあまりないですね。上の写真のばーちゃんは使っていますが、老人なので(しかもこの家は裕福です)特別かと・・・。普通はみんな床に座って過ごしますね。食事も床にそのまま座って、足元に食事を並べて食べます。
ちなみに食事の話。カンボジアの食事は米と野菜です。米はとてもサラサラした感じです。タイ米みたいな感じかな?
野菜は主にスープで食べますが、個別によそるわけじゃなくてみんなで1つの皿に入っているのを食べます。気になる人は気になるでしょうが、これが現地の礼儀♪
ただ、とにかく野菜が多いので、1ヶ月くらいこの生活を続けると栄養失調になります(私は体が動かなくなりました・・・)。時々、肉(鶏肉)が出るのですが、かなり高級品らしくて、めったに食べられません。
また、卵は肉にも勝る高級品!現地では食事は出ませんでしたね~。栄養失調の時に自分で買って食べたら、元気になりました♪
卵って栄養あるんだなあ・・・( ゚Д゚)

③ホームステイ先。たくさんの人がいるが、半分以上の人はここの家の人ではない(笑)。
④ホームステイ先。この人は隣のお兄さん。


⑤ホームステイ先。お食事中。ご飯とスープのセットが多い。


⑥家の床は竹なので隙間が一杯。
⑦勉強していると、他の家の子がやってくる!
⑧この2人は兄弟ではないですが・・・よくある光景。
前に床の話をしましたが、写真⑥を見るとわかります?床に一杯隙間がありますね~。竹とおそらく木で骨組を作っていて、こんな風に隙間があるんです。顔を近づければ下の地面がばっちり見えます。
ちなみにホームステイ先に限れば板の床のスペースもあったな・・・。
そうそう、現地の人も認めるほど『お金がない』カンボジアですが、一応テレビはあります。ただ、電気が通っていない(電線も電柱も全くない!)ですから、テレビはバッテリーでつけます。もっともこのバッテリー、車のエンジン?ってくらい大きいですよ・・・。電気そのものもとても貴重でテレビなんてめったに見ません。電気もつけません。夕方になれば真っ暗な世界。それがカンボジア。
では、バッテリーがなくなったらどうするのか?実はバッテリーを充電してくれる店?があって、そこで受電してくれるんです。どういう仕組みかは知りませんが。まるで農作業の車のようなけたたましい音を立てて、発電機が充電をします。
結構重要な機械だと思うのですが、こんな機械も普通に家の前にポーンと置いてあったりして・・・。無防備というか平和というか・・・(-_-;)
とにかく、悪い人のいない国。カンボジア。
次回は、他の家の様子も見てみましょう。